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催眠を2回行っていただきました。
私には抱えていた問題がいくつかありました。私は自分を、何も出来ない、役に立たない、頭の悪い、バカな人間だと思っていました。大人になってだいぶ明るくなり、社会人として他人との最低限の付き合いなどはまともに出来るようになりましたが、私自身の根本的な部分は今もまだ昔のままで残っていて、それが自分にとっての克服すべき問題だと思っていました。今では、私は自分が、人から蔑まれるような人間でも汚いものでもなく、役立たずでも、バカでもないということを、頭ではわかっているのですが、なぜか心ではそれを否定できませんでした。だからどうしても自分に自信が持てませんでした。
1回目の催眠を受けたとき、未来の自分に会いました。
未来の私は、壁も床も白木張りの、大きな窓からたくさんの光が入る、気持ちの良い広い部屋にいました。部屋の中には色んな色の生地が広げてあり、私はミシンで生地を縫っていました。 今、私が持っている夢は、自分の快適な仕事場を持って、洋裁を自分の仕事として、将来やっていくことです。私が見た未来の自分の姿は、私が今思い描いている希望がビジョンになったものなのだと思いました。未来の私は、白っぽい色のワンピースに同色のエプロンドレスを着て、カールした長い髪、年齢は今の自分とあまり変わらないみたいでした。幸せそうな明るい笑顔をしていました。
私はその人にメッセージをもらいました。
彼女は、まるで菩薩のような、穏やかで優しさに溢れた表情で、窓から差し込む光が後光のように背後からその姿を照らし、白く柔らかい輝きに包まれていました。彼女からのメッセージは、「思い悩んではいけない」 ということと、 「無理をせず今のままでいなさい」 ということでした。その言葉の中に、「もう何も心配しなくていい。必要のない悩みを捨てて、思いきって前に進みなさい。」という意味がありました。このメッセージをもらって、私は自分が今まで無理をしていて、無理をするから疲れて、ますます思い悩んでしまうということに気付きました。私は、特に人との付き合いなど人間関係においては、疲れてしまうほど気を遣い、とても無理をしていました。
そして、今の自分を変えなければいけないと思っていたことは、他人に自分を認めてもらいたいと思いながらも、実は自分が一番に自分を否定していたということにも気付きました。「今のままで」と言われたことは、今の、このありのままの自分を、受け入れ、認めてもらえたように思い、涙が出るほど嬉しくて、心が軽くなったような気がしました。不思議ですが、そのときのことを思い出すと、、何かあたたかい存在がいつも私を包み込んで守ってくれているような気がして、安心できるような気持ちになります。
2回目のとき、私は前世の自分を見ました。
最初、私は上空から街(らしきもの)を見下ろしていました。一面に、赤茶けた色をした屋根が密集している風景でした。屋根は、それぞれに濃淡や若干の色の違いがありましたが、どれもレンガのような赤茶色でした。私はそれが民家やお店の密集した“街”で、その場所をフランスのプロヴァンスだと思いました。
それから私は、地上に降りて、その街に立っていました。足元の地面は、屋根と同じような色の石畳で、前を見ると、向こう側に上りになっている細い坂道があり、その道も石畳で、その両側に建物が並んでいました。建物も、道や屋根と同じ、赤茶色で石造りのものでした。街全体が赤茶けた色をしていました。私が立っている足元の、すぐ右手の地面に、背の低い縁石のようなものが連なっていて、その向こうは見えていなかったのですが、私はその向こう(右手)に海があると思っていました。そこは海に隣接した街のようでした。
私は、意識だけ身体から抜け出し、自分の姿を正面から見ました。その人は、20代半ばから30歳くらいの女性で、うつむき加減で立っていました。服装は、ワンピースにエプロンドレスを重ね着したような、濃い茶色の、すその長い着古した服で、大変みすぼらしい感じでした。頭に変わった形の帽子を被っていて、その下から黒っぽい長い髪が見えていました。大きめの丸いバスケットを手に提げていて、底の方に少しの食べ物(らしきもの)が入っていました。
彼女は大変貧しくて、不幸でした。私は彼女の気持ちを自分の心に感じました。彼女の心の中は、不幸と悲しみだけが満ちていて、とても虚ろで、絶望的でした。彼女には何の希望も夢もなく、生きる目的や生きる気力さえ失っていました。自分の殻に閉じこもり、誰とも打ち解けず、孤独でした。たぶん友人などもいなかったのでしょう。とても性格の暗い人でした。そして、最後に見えた光景は、薄暗い視界の隅の方に、薔薇の花を一輪、間近に見ていました。その花には色がなく、白黒テレビに映った映像のような色でした。
自分の前世がこんな人であったことは、かなりショックでした。たくさんある前世の中の、こんなにも不幸な人生がなぜ見えたのかと思いました。しばらくは、自分の見たものに関して色々と考えていました。「あんな人、大嫌い」、そう思ったときに、私は昔、自分のことを大嫌いだと思っていたときがあったことを思い出しました。
私はもともと暗い子どもで、学校が嫌いでしたが、中学生になった頃から、ますます学校に行くことが憂鬱になりました。毎日が憂鬱で、楽しいことは何もなく、将来の夢も希望も持たず、自分の気持ちを理解してくれる人は皆無で、家族や少数の友だちはいるけれども、私はいつも孤独を感じていました。あの頃の私の気持ちは、あの前世に見た暗い女の人の気持ちとまったく同じでした。暗い性格も、無気力さも、あの人にそっくりでした。
あの人は、ずっと私の中にいたのかも知れない、私が自分を大嫌いだったのは、私があの人のことを大嫌いだと思っていたからかもしれない、と思いました。理由もなく自分が他人から嫌われていると思っていたことや、どうしても自分に自信が持てないことや、他人との接触を避けたいと思っていたことも、あの人の心から来ていたのかも知れないと思いました。
催眠のあと、今の私と前世との繋がりはもう断ち切られていると教えていただきました。私は、もうあの人の不幸を背負う必要はなく、今の私はあの人とは違うということを心に刻みました。今もまだ自信がないことに変わりはありませんが、あれ以来、なんとなく、何かを始めるときにいつも躊躇してしまう気持ちが、少しずつ減ってきているように思います。不安に思ったときは、自分に「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせ、自信を持つように努めています。これから自分がもっと変われるような気がしています。将来の夢がたくさんあるので、チャンスを逃さずに、しっかり前進してきたいと思っています。今、胸がワクワクするような楽しい気持ちで、毎日を過ごしています。
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